ガイド · Google ドキュメント → Markdown
Google ドキュメントから Markdown を取り出す
道は二つあり、同じものではありません。貼り付けは 2 秒で済んで画像を持っていってしまい、.docx の書き出しは数クリックかかって画像を残します。
どちらも全部ブラウザの中で動き、どちらも Google アカウントを求めません。ここから、あなたのドライブは見えません。
リンクではなく中身をコピーする
最初につまずくのがこれです。ドキュメントの URL をコピーしたり「リンクをコピー」を使ったりすると、手に入るのは住所です。そこに変換するものはありません。
欲しいのはクリップボードに入った中身です。ドキュメント上でテキストを選んでコピーすると、プレーンテキストと一緒に書式付きの HTML 版が入り、その HTML が見出しとリストと表を運びます。
- 01ドキュメントを開いて必要なところを選びます。全部なら Ctrl+A。
- 02Ctrl+C でコピーします。
- 03変換ツールのページのどこでも Ctrl+V。入力欄を探したりボタンを押したりする必要はありません。ページ自体が貼り付けを受け取ります。
クリップボードの HTML はどう届くか
Google のクリップボード HTML は整っていません。ほとんどの要素に c1 や c17 のような生成されたクラス名が付き、リスト項目には lst-kix_ という名前が入り、選択範囲全体が font-weight を normal にする <b> タグで包まれています。太字を打ち消す太字タグ —— エディタが文書全体の書式を管理するやり方です。
そのどれも Markdown には届きません。クラス、id、style 属性はサニタイザーが落とします。Markdown はどれも書き表せず、そもそも任意のウェブページのクリップボード HTML は信用できるものではありません。<b> の包みは別に外します。残すと文書の先頭と末尾に ** が浮きます。
リンクもほどきます。Google はエディタ内でクリックを数えるために外部リンクを google.com/url?q=… 経由にし、utm_source のような追跡パラメータもよく一緒に付いてきます。どちらも外して、リンクが指すと言っている先を実際に指すようにします。そうなったときは出力が知らせます。リンクの行き先を変えたなら、一言必要です。
<a href="https://www.google.com/url?q=
https://example.com/a%3Futm_source%3Ddocs">figures</a>[figures](https://example.com/a)貼り付けで画像が落ちる理由
ドキュメントの画像は Google のサーバーにあります。クリップボード HTML はバイト列ではなく URL で参照していて、その URL はあなたのセッションに紐づいています。期限が切れ、ほかの人には開けません。
だから貼り付けた文書は、本文はそのまま、画像は欠けた状態で届きます。設定ではなく形式の限界です。
画像が要るなら、もう一つの道を通ってください。
.docx 書き出し:画像と長い文書のために
こちらのほうが完全で、長いものなら通す価値があります。.docx は本物のスタイル情報を持っているので、見出しはクリップボードの精一杯の推測ではなく Word のスタイルから来ますし、長い文書でも構造が崩れにくいです。
つまり Google ドキュメントのページと Word のページは、同じ種類のファイルに同じ変換ツールを通しています。片方について正しいことは、もう片方でも正しいです。
- 01ドキュメントで、ファイル → ダウンロード → Microsoft Word (.docx)。
- 02そのファイルを変換ツールのページの枠に置きます。まとめて置いても大丈夫で、zip 一つで返ってきます。
- 03コピーする前に画像の扱いを選びます。ファイルに埋め込む、./images/ の参照として残す、削除する。
どちらの道でも届かないもの
コメントと提案は捨てられます。手に入るのは文書で、その余白ではありません。必要なら書き出す前に解決するか反映してください。
グラフ、図形描画、スマートチップは、よくてもプレーンテキストで届きます。エディタが描くオブジェクトで、ほとんどに文字としての対応物がありません。
ヘッダー、フッター、ページ番号は消えます。印刷されたページに属するもので、Markdown にページはありません。
ドライブ連携がない理由
ドライブとつなぐなら、あなたのファイルへのアクセスを求め、そのトークンを保管するサーバーを動かすことになります。Ctrl+C 一回を節約する代わりに、あなたに実在する永続的なリスクを負わせることです。
コピー&ペーストは、選んだ段落だけを、それ以上でも以下でもなく渡します。アカウントも OAuth の画面も入れる拡張機能もなく、こちら側から漏れるものもありません。こちら側というものが存在しないからです。変換はあなたのブラウザで起きます。
Google ドキュメント自身も、いまは Markdown を書き出せます。その出力で足りるならそれを使ってください。ここが役に立つのは、行頭記号やフェンスの書き方、画像の扱いを自分で選びたいときと、文書全体を書き出すのではなく一部だけ貼りたいときです。
選んで、コピーして、貼る —— 画像が要るなら .docx で書き出す。クリップボードはブラウザの中で読まれ、どこにも送られません。
Google Docs → MD